みたて


京都の街には小さな店がたくさんある
そしてそれぞれに
その場所に思いと人生を込めた店主がいる

そこを訪ね歩くと
京都という古い街の歴史と
一人の人の人生という
これもまたとても壮大なストーリーを
感じることができる

京都の少し北のほう
古い町家が連なる場所がある
そんな中ひっそりと「みたて」という名前の花屋がある
決して派手とは言えない野草のような草花が並ぶ

植物にきちんと向き合いたい、そう思った時、自然と日本の気候が育む花に目を向けるようになりました。
そうおっしゃる店主のお二人

奥には住まいがある昔ながらのスタイル
二人の生き方の空気がそのまま繋がった店
静寂な空間に草花の爽やかな香り、枝に鋏を入れる音

日本人が昔からもつ、見たてるという感覚を大切にしたい。
その楽しさを感じて「みたて」という名前をつけました。
そう教えてくれたご主人は楽しそうに畳に石を並べていった。
石と柿とそれとこれは。見て感じて想像して。

胸いっぱいに緑の香りを吸い込み、何とも心地の良い時間が流れる